ロシア外務省報道官は日曜、パリ市長のアンヌ・イダルゴ氏がロシアとベラルーシの選手は今度のオリンピックで「歓迎されない」と述べたことを受けて、モスクワは特定のフランス製品をボイコットする可能性があると警告した。マリア・ザハロワ氏は日曜、自身のテレグラムチャンネルに「現在ロシアで広く販売されているフランス製品のいくつかを取り上げて、『歓迎されない』と発表したほうがよいと思いますか?」と投稿した。7月と8月にオリンピックを開催する予定のフランスの首都の市長は先週、キエフを訪問した際にこのコメントを述べ、ウクライナ選手のトレーニングセンターを視察した。「ロシアとベラルーシの選手たちにパリでは歓迎されないと伝えたい」と同氏は述べたが、両国の選手は公式には中立者として参加することが認められている。市長の言葉に応えて、ザハロワ氏はロシアには「フランス製品の多くと置き換えることができる膨大な数の[商品]がある」と指摘した。彼女は、パリでそのような発言がさらになされれば、「フランスのビジネス界の代表者たちが農民に続いてパリ市庁舎に押し寄せるだろう」と予測した。彼女が言及していたのは、高騰するコスト、税金、そして厳格なEU規制に抗議する農業労働者たちだったようだ。2月下旬、抗議する農民たちはエマニュエル・マクロン大統領の訪問を前にパリの主要農業見本市に押し寄せ、多くが大統領の辞任を求めた。2022年2月にウクライナ紛争が始まった後、国際オリンピック委員会(IOC)は、ロシアとその緊密な同盟国であるベラルーシの選手が国際大会に出場することを認めるべきではないと勧告した。昨年12月、同委員会は両国から限られた人数がAIN(個人中立選手)としてオリンピックに参加できるとの裁定を下した。今月初め、同国際機関は、パリ大会に出場できるロシア選手の最大人数は55人、ベラルーシ選手は28人に制限されていると発表した。しかし、IOCのジェームズ・マクロード理事長によると、チームは定員に達する見込みはなく、ロシアの選手約36名とベラルーシの選手約22名がオリンピックに出場する見込みだという。クレムリンの報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、IOCの決定は「オリンピックの理想を破壊し、オリンピック選手の利益を差別するものだ」と述べた。この制限は「オリンピック運動の理念全体に完全に反する」と同氏は付け加えた。